『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』は、横幕智裕原作、モリタイシ作画による日本の医療漫画を原作としたテレビドラマです。2019年にフジテレビ系列の「月9」枠で放送され、2021年には第2シリーズが放送されました。物語は、診療放射線技師と放射線科医が、レントゲンやCTなどの画像診断を通じて病気を見つけ出し、患者を救う姿を描いています。主演は窪田正孝で、本田翼、広瀬アリス、遠藤憲一などの豪華キャストが共演しています。
登場人物(キャスト)
• 五十嵐唯織(いがらし いおり):窪田正孝
• 主人公。天才的な読影技術を持つ診療放射線技師。幼少期の約束を守るため、医師免許を持ちながらも技師として働く。
• 甘春杏(あまかす あん):本田翼
• 甘春総合病院の放射線科医。唯織の幼馴染だが、彼のことを覚えていない。
• 広瀬裕乃(ひろせ ひろの):広瀬アリス
• 新人診療放射線技師。周囲の優秀さに圧倒されつつも懸命に仕事をこなす。
• 小野寺俊夫(おのでら としお):遠藤憲一
• 甘春総合病院の診療放射線技師長。マイペースだが部下思いの熱血漢。
• 鏑木安富(かぶらぎ やすとみ):浅野和之
• 甘春総合病院の診療部長兼放射線科長。院長の座を狙い、患者の利益と反する行動を取ることも。
• 黒羽たまき(くろはね たまき):山口紗弥加
• 甘春総合病院の診療放射線技師。バイセクシャルでドSな一面を持つ。
• 悠木倫(ゆうき りん):矢野聖人
• 甘春総合病院の診療放射線技師。パーツオタクで酔うと女装癖が出る。
• 軒下吾郎(のきした ごろう):浜野謙太
• 甘春総合病院の診療放射線技師。性格は悪いが技師としての実力は高い。
• 威能圭(いのう けい):丸山智己
• 甘春総合病院の診療放射線技師。Ai(死亡時画像診断)のスペシャリスト。
• 大森渚(おおもり なぎさ):和久井映見
• 甘春総合病院の院長。唯織が医師免許を持っていることを知っている唯一の人物。
• 辻村駿太郎(つじむら しゅんたろう):鈴木伸之
• 京北大学の整形外科医。唯織の恋のライバル。
ストーリー展開
序盤
物語は、天才的な読影技術を持つ診療放射線技師・五十嵐唯織が、幼馴染の甘春杏が勤務する甘春総合病院に赴任するところから始まります。唯織は「写真には必ず真実が映る」と信じており、幼少期に杏と交わした約束を守るために放射線技師となりました。しかし、杏は唯織のことを覚えておらず、最初は彼に対して冷たい態度を取ります。
唯織は、甘春総合病院で次々と難しい症例を解決していきます。例えば、世界的に有名な写真家・菊島亨が頭痛を訴えて病院に搬送されますが、脳に寄生虫がいることを突き止め、彼の命を救います。また、膝の痛みを訴える少年・健太郎の骨肉腫を早期に発見し、治療に導きます。
中盤
中盤では、唯織と杏の関係が徐々に変化していきます。杏は唯織の実力を認め始め、彼に対する態度が軟化します。一方、唯織は杏に対する思いを募らせながらも、彼女が自分を覚えていないことに苦しみます。
ある日、女性誌編集者の葉山今日子がマンモグラフィ検査を受けに来ます。彼女は母親を乳がんで亡くしており、毎年検査を受けていました。唯織は今日子のデンスブレスト(乳腺密度が濃い状態)に気付き、超音波検査を勧めます。その結果、右胸に腫瘍が見つかり、手術を受けることになります。今日子は手術後、デンスブレストの重要性を訴える記事を執筆し、大きな反響を呼びます。
また、唯織は肩の痛みを訴えるロックバンドのギタリスト・坂元美月の気胸を発見し、彼女の命を救います。この一件で、唯織の技術と知識が再び評価され、病院内での信頼を深めます。
終盤
終盤では、唯織が医師免許を持っていることが明らかになります。彼は医師免許を持ちながらも、技師として働くことを選んだ理由を語ります。それは、幼少期に杏と交わした約束を守るためでした。杏は唯織の真摯な思いに心を動かされ、彼に対する態度がさらに軟化します。
一方、甘春総合病院の前院長である甘春正一が低髄液圧症と診断されます。唯織は彼の病状を聞き、再度精密検査を行うことを提案します。その結果、正一の病気が判明し、治療が行われます。唯織の高い臨床能力が再び発揮され、病院内での信頼がさらに深まります。
結末
物語の結末では、唯織がアメリカの放射線科の権威から技師としてのオファーを受け、渡米を決意します。彼は甘春総合病院のスタッフたちに見送られながら、新たな道を歩み始めます。杏は唯織との別れを悲しみながらも、彼の幸せを願い続けます。
感想
『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』は、医療ドラマとしてのリアリティとエンターテインメント性を兼ね備えた作品です。特に、窪田正孝演じる五十嵐唯織のキャラクターは、視聴者に強い印象を与えます。彼の「写真には必ず真実が映る」という信念とともに、数々の難症例を解決する姿は、見ていて感動的です。
また、病院内の人間関係や権力闘争の描写も丁寧で、視聴者を引き込む力があります。キャストの演技も素晴らしく、特に窪田正孝と本田翼の演技は見応えがあります。『ラジエーションハウス』は、医療ドラマの名作として、多くの人に愛される作品となるでしょう。