「HERO」は、2001年1月から3月にかけてフジテレビ系列で放送された日本のテレビドラマです。主演は木村拓哉で、脚本は福田靖が担当しました。このドラマは、型破りで正義感の強い検事と、生真面目でどこかとぼけたところのある検察事務官が織りなす捜査活動を描いています。コメディ要素も交えながら、視聴者に笑いと感動を提供し、平均視聴率34.3%を記録するなど大ヒットしました。
登場人物(キャスト含む)
• 久利生公平(くりゅう こうへい) – 木村拓哉
• 型破りで正義感の強い検事。最終学歴は中卒で、逮捕歴もあるが、司法試験に合格し検事となる。
• 雨宮舞子(あまみや まいこ) – 松たか子
• 生真面目でどこかとぼけたところのある検察事務官。久利生の担当事務官として共に事件を解決していく。
• 芝山貢(しばやま みつぐ) – 阿部寛
• 東京地検城西支部の主任検事。ナルシストで、自分より下の人間を見下す傾向がある。
• 中村美鈴(なかむら みすず) – 大塚寧々
• 東京地検城西支部の美人検事。性格はきつく、被疑者をいじめることにやりがいを見出している。
• 江上達夫(えがみ たつお) – 勝村政信
• 東京地検城西支部のエリート検事。プライドが高く、人遣いが荒い。
• 末次隆之(すえつぐ たかゆき) – 小日向文世
• ベテラン検察事務官。女検事好きで、常に地検内の検事に好意を持っている。
• 遠藤賢司(えんどう けんじ) – 八嶋智人
• 検察事務官。ゴシップネタに詳しく、口が軽い。
• 井戸秀二(いど しゅうじ) – 正名僕蔵
• 東京地検城西支部の警備員。頼りないが、検事の雑用を手伝うこともある。
• 牛丸豊(うしまる ゆたか) – 角野卓造
• 東京地検城西支部の支部長検事。保身第一の官僚気質。
• 鍋島利光(なべしま としみつ) – 児玉清
• 東京地検の次席検事。久利生に大きな信頼を寄せている。
ストーリー展開
序盤
物語は、型破りな検事・久利生公平が東京地検城西支部に赴任するところから始まります。久利生は、最終学歴が中卒でありながら司法試験に合格し、検事となった異色の経歴を持っています。彼の担当事務官となった雨宮舞子は、久利生のラフな私服姿や型破りな捜査方法に驚きつつも、次第に彼の実力と正義感に惹かれていきます。
最初の事件は、下着泥棒の事件です。久利生は、被疑者の供述に疑問を抱き、現場に足を運んで徹底的に調査を行います。その結果、真犯人を突き止め、事件を解決します。この一件を通じて、雨宮は久利生の捜査方法に感銘を受け、彼を信頼するようになります。
中盤
中盤では、久利生と雨宮が様々な事件を解決していくエピソードが描かれます。例えば、正当防衛を主張する大学生の事件や、結婚詐欺師の事件など、多岐にわたる案件に取り組みます。久利生は、持ち前の行動力と洞察力を発揮し、次々と事件を解決していきます。
また、久利生の過去や彼の人間性も徐々に明らかになっていきます。彼は、かつて地方への左遷や異動を繰り返していましたが、その外見と過去の経歴から偏見を持たれながらも、検事としての信念を貫いてきました。雨宮は、そんな久利生の姿に共感し、彼との絆を深めていきます。
終盤
終盤では、久利生と雨宮が「世紀の悪女」と呼ばれる安藤貴和の弁護を担当することになります。安藤は、結婚を前提に付き合う男性たちを保険金目的で殺していたとされ、世間から非難を浴びています。久利生は、あえてこの難しい案件を引き受け、雨宮と共に真実を追求します。
裁判は難航し、久利生と雨宮は様々な困難に直面しますが、最終的には安藤の無実を証明することに成功します。この事件を通じて、雨宮は「正義とは何か」という問いに対する答えを見つけ、久利生との絆も深まります。
結末
物語は、久利生と雨宮が新たな日常に戻るシーンで幕を閉じます。二人は、これからも共に様々な事件に挑み続けることを誓います。久利生は、依頼者のために全力を尽くす姿勢を貫き、雨宮は「正義とは何か」という問いに対する答えを見つけながら成長していきます。
感想
「HERO」は、法廷ドラマでありながら、コメディ要素も豊富で、視聴者を楽しませる作品です。木村拓哉と松たか子の演技が光り、二人のキャラクターの成長や絆が見どころです。また、物語の中で描かれる「正義とは何か」というテーマも深く考えさせられます。全体を通して、視聴者を引き込むストーリーテリングが秀逸で、最後まで目が離せない作品です。